優しい人

今、僕の行っているアルバイト先は、若い人が多い職場だ。僕より年上の人の方が少ない。僕より2回りほど年下の人も何人かいる。僕が入社して、まだ半年と少しなので僕にとっては全員が大先輩だ。その先輩達は、自分の仕事に関して年上の僕より遥かにすごい量の知識を持っている。それに伴ってその技術もすごい。僕が質問するとどんなことでも即答してくれる。自分は今まで誰でもできる仕事を長年やってきたせいで、そのような手に職というか、技術というものが何一つない。それを思うと尊敬してしまう。でもそういう技術職だからこそ、人数多くなればなるほど、その技術を受け入れる人もいれば、拒む人もいて、いろいろと考え方の違いとか出てくるのだろう。

職場の人の中で都会から応援に来ている人がいる。応援といってももう3年~4年はやってるようだ。こちらでの生活も慣れた様子だ。その人は男前で性格が可愛くて、いつもニコニコ笑顔で、なんでも聞いたら答えてくれて、アルバイトの自分にも気さくに話してくれて、優しいオーラが溢れ出ている。その人は独身だがこういう感じの人がモテるんだろうなと、同性の僕でも惹かれそうになるくらいだ。1度聞いたことはあるが、彼女というかそういう存在の人もいるようだ。当然だ。

そのような全てを兼ね備えたかのように見える人でも悩みはあるんだと感じることがあった。ある時に「最近、いろいろと考えてしまって眠れない」と話してくれた。その理由はあまり話したくなさそうだったので、自分もあまり深くまでは聞かなかったが、結構辛そうだった。僕はごく当たり前のことしか言ってあげられなかった。

僕もこの年になると、そのような若い人達と比べると、いろんな人と会ってきている。よく思うのが、ほんとに優しい人ほどいつもは笑顔で元気で。一つ二つぐらいの歯車がおかしくなっても、表には出さない。その歯車が大きく外れて壊れるまで頑張ってしまう。そうなった結果、治らなくなったり、治すのに時間がかかったりする。人間そんなに悪い人はいない。でも悪気なく人を傷つけてしまうこともある。いまだに感情だけで言葉を発してしまう人もいる。昔とは違い最近は特に気にしなければならない時代だ。全人類が、相手が何を言えば嫌がる、心が痛むのか。をよく考えて、自分の言動に責任を持って。これは僕自身にも言えることだ。ここの感覚だけは、常に研ぎ澄まされた人でなければならい。

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